2021年12月8日水曜日

情報のシャワーの効果について



ツメツメの授業は効率がいいのか?

 我々、教育関係者の中でよく言われる言葉として「情報のシャワー」です。

 シャワーの水滴のように、一粒一粒の把握はできなくても、全体として「暖かかったな」とか「きれいになったな」とかを感じるように、情報をシャワーにように浴びせると、全体の概略がなんとなく把握することができることを指します。


 この延長線上が睡眠学習なんだと思います。まさしくエセ科学。


情報のシャワーは、効果がはっきりと分かったわけではないのですが、あるかもしれないと言ったレベルのものです。なのでこれだけ信用することはできません。

概ねの集団講義では、このシャワー効果が出ているのだろうと思います。ひとりひとりの理解には沿っていないので。

このシャワー効果から「生きたい知識」にするには、さらに膨大な情報量が必要となります。さらに情報整理能力ですね。

このあたりを二重、三重に行う必要があり一見早い進捗度のように見えて、実は何度も立ち戻りをしなくてはいけないので、「短期間で効果を出す」には非効率です。受験まで3年あるからーという状況であれば、のんびりとできます。

中学3年生の場合、そのようなのんびりとした時間の使い方では全く間に合いません。

例えば数学を受験するにあたって、出題範囲が10単元だとします。

当然10単元すべて正答すれば受かるわけですが、概ね合格点は60点あたりを推測できます。出題者としても平均点が60点あたりに推移して、0点や100点といった突発的な人を少なくすることをめざして問題作成をします。(いわゆる標準偏差を少なくする)

この10単元をまんべんなく学習させて、どれも危うい状況にした場合、1単元あたり正答率が50%ならば、全体の点数も50点になり、不合格です。

しかし、6単元だけでも正答率を80%まであげ、残り4単元は正答率を10%にすると合格率は格段に上がります。


もちろん、旧帝大のような素晴らしい学校は満点をとることが合格ラインだったりするので、この方略は使えませんが、一般の受験者であればちゃんと理解できる単元を少しずつ増やすことが重要です。


そこには、「シャワー効果」はありえないのです。


マンツーマンで向き合って、自分の苦手なことを一つ一つ潰していって、理解した単元を一つずつ増やしていく。この作業が合格に結びつくのです。


個別学習塾はいくつもあります。どこでも同じのようにも思います。

塾の選択基準はいくつかありますが、キワードは「鎮守の森」です。

次回はその話題を書いてみます。

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