反復学習の功罪について、書いていきます。
前職場が、教育機関ということでさまざまな生徒と対応することが多かったのです。かなり得y数な環境にいましたので、偏差値が30ぐらいから、60以上までを対応しているような環境です。
簡単に言えば小学校の、生徒の年齢が高くなった状況と思ってもらえればよいかと思います。
この環境下で最も重要なことは「マニュアルが通用しない」ことにあります。偏差値の開きが開けば開くほど、一つの語彙に対しての捉え方が違ってきます。
「問1〜7までを宿題としてやってきなさい」
この言葉に対しても、解釈が多様に生まれてきます。
Aさんは、問1〜7を順序よく解き、その答えをノートに記載していきました。
Bさんは、わからないところは飛ばし、わかるところだけをノートに書いてきました。
Cさんは、問1〜7をやった上で、さらに8〜12までもノートに書いてきました。
Dさんは、問1〜7の答えだけを羅列してきました。
これ、指示に対する行動としては「全部正解です」
宿題=homework として。自宅でなにかしらの活動をしてきたわけで、さらに問1〜7に「関して」トライしてきたので、なんら問題はありません。
しかしながら、先生はAさんだけを認め、他の生徒さんを叱責するのだと思います。
「これは”やっていること”にならない」と。
学習には予習、復習のリズムが必要です。その流れを学生に無意識に掴ませ、先生の手のひらの中に子どもたちを全部入れ込み掌握したいのです。
確実にそのほうが扱いやすいですからね。
まぁそんなことはうまく行かないわけです。
上述の「宿題をやってきなさい」ですらこれだけ多岐にわたるのに、「授業を聞きなさい」もあらゆる方法を使ってきます。学校の授業の運営は本当に大変なのでしょう。
そういった意味でも個別学習塾は、確実なフォローができるのです。当塾のような個人の能力を見極めたスモールステップを踏むことができるとても稀有な環境なのです。
ぜひご検討ください
さてコマーシャルも終わって、このばらばらの能力を統率するために使われるのが、反復学習です。
漢字書き取りを、1つの文字を100回書きなさい とかですね。
簡単な計算を反復して答えなさい。
この学習は、見た目の量は増えるので、「やったように」見えるのです。では学習効果はどうでしょうか。
暗記するという一側面とすれば、効果があるような気もしますが、その回数や頻度は適しているかは、個人ごとに違います。1回で覚えてしまう場合もありますし、300回書いても覚えないこともあります。これは各個人で工夫する必要があるのです。よって、「反復学習をしたことで、学習した」と捉えるのは、浅はかとなります。
お子様のノートを見てたくさん書いてあったり、問題がたくさん書いてあれば、うちの子はたくさん勉強していると思うのではなく、その”意味”をちゃんと把握しているかを確認するべきです。
なぜこの漢字はこの形なの? 音読みと訓読みの違いはどんなところで使われるの?
ここで割り算しているけど、なぜここでこの数字で割るの?
そういった理解度が問題を”解く”ことでは重要なのです。
試験問題は基本、教科書に出ていない問題を扱います。
教科書に出ていないとは、問うてる意味は変わらず、数字や質問する方向性を少し変えて行うのです。要は答えの丸暗記では全く通用しないことになります。
反復学習はこの丸暗記には向いていますが、物事の本質を捉えているかといえば、そうでもない学習方法です。この点はご家族がチェックしていかねばならないようですね。
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